健忘
太ること。腹が減ったら機嫌が悪くなるのは健全だ。
うまいものをちゃんと食う。外食産業は不味すぎる。自分で作るしかない。
イケメン、知性的、背が高い、マッチョ、仕事できる、ドライ、ぼっち、あえて
恋をしたのは
今までに2回だけ。高校と大学で一回ずつ。相手のことはほとんど知らない。しゃべってすらいない。ひとりは名前すら知らない。でも一目で好きになった。
総じて、黒髪でおとなしそうである。でもシニカルなところを感じさせる。そういうのがタイプだ。社会人になってからは、女の子も仕事に精一杯で、シニカルに見えなくなってしまうから、好きになったことはない。セックスの経験人数だけが増える。
2人の女の子の幻想は美化される。まだ美しいと信じてる。僕は男を磨く。キャリアをつみ、仕事ができるようになること、運動もきちんとやって若さを保つこと。ストレスを貯めすぎないこと。
ふたりとも、僕の目にはくだらないとしか思えない男に言い寄られ、つきあっていた。だから僕は復讐しなければいけないのだ。人間は復讐に人生を捧げることができる。愛は美しく憎しみに転じる。
本を読むこと。誰よりも知性的であらねばならない。健康であること。
AIDSもどき
会社の血液検査でC3、再検査が出た。項目は白血球数だ。やばい、AIDSだと思った。身に覚えがある。いや、正直に言ってしまえば、心当たりのオンパレードである。再就職が決まった矢先にこれだ。また迷惑をかけてしまう。すぐ死ぬのなら話は早いが、AIDSは長引きそうで嫌だ。そんなことを考えた。
結果をもらったその日にもっかい医者に行き、再検査してもらった。白血球数4600ほど、異常なし。人騒がせなやつだ。
むしろ肝機能とか、痩せすぎのほうが気になんのよね。いちお今は59キロ弱まで増量はしたけど。(1カ月で2キロ増量はまともやもしれん
)
アダルトなボク
電源押したらこの画面になることが一番の問題だと思われ
いつか時計台で
月の夜に泣いていた。葉桜が音をたてた。水面が揺れていた。
悲しいわけじゃなかった。人間であることを忘れてしまった。脳細胞の劣化による、ただの健忘だった。氷がグラスのなかで静かに鳴った。
いつか時計台の下でと君は言う。僕が時計台についての短い詩をノートに残していたのを、いつか見つけたのだろう。そしてあれはまだ夏が始まるまえ、みなとみらいの埋立地のことで、街路樹も空虚に並列していた、静かな大通りで。
この世界で生きながらえる小さな感情のためだけに僕は祈り続ける。漏斗状に凹んだ胸板に手をあて、膝をつき頭を垂れ、最後に目をつむる。でも音のない瞑想は時間の限界を言語によって論破する。そしてまるで意味をなさないようなーー草や木や車の排ガスまでがー化学言語となって僕の前に立ちはだかる。
でもまだ、あきらめきれない。もう一度深い祈りを。ねえ、届いているだろうか?